運送会社や倉庫業者で働き始めた方の作業服の選び方

運送や倉庫業界に初めて飛び込む方は不安でいっぱいではないでしょうか。周りの先輩は見るからに怖そうで、誰に質問すれば良いのか右も左もわからず困惑している方もいるかもしれません。業界の特徴として、特に中小企業では詳しい研修もなく現場に放り出されるなんてこともあります。

そんな不安な方のために、ここでは作業中に着る作業服の選び方の基本についてご紹介します。

まずは就職先のルールの確認をしましょう

まず、そもそも前提として勤め先の会社で決まったユニフォームが支給されるのであれば、上下のユニフォームは当然それを着ることになるため、自由に選べる範囲はインナーや安全靴くらいになるでしょう。支給されなかったとしても、企業によって色や素材などのルールが設定されている場合もありますので、まずは就業規則をしっかりと確認することが大切です。

就業規則に記載が無い場合は、入社前に人事担当者に確認しておくと安心です。スタートが肝心ですから、「この格好で来て大丈夫だったのか?」という心に不安を持ったまま出社したり、すぐ買い替えが必要になって不必要な物を買い揃えてしまったということがないように、無駄な出費は避けるようにしましょう。

配属部署、担当業務を把握して機能性を重視した選択を

自分の配属部署や担当業務によって選択は変わってきます。肉体労働が多いのか、運転時間が長いのか、または検品作業がメインなのか、事務作業員としての採用なのか。そこを踏まえることは当然ですが、何よりも優先すべきは機能性です。

最近はデザイン性に優れたオシャレな作業服も増えてきていますが、作業服はあくまで作業のための服です。機能性をおろそかにした選択をしてしまうと日々の作業の中でストレスが溜まったり、結局買い替えることになったりで良いことはありません。

とはいえ、せっかく一日中着る作業服ですから愛着も持ちたいものですよね。そのため、機能性を重視したお気に入りの作業服を選ぶのがポイントです。

作業内容をイメージしよう

具体的にどのような作業服を選べば良いのかというと職場環境は千差万別、機能性に優れたものと一口いってもなかなか難しいものです。

イメージとしては部屋着を選ぶ時の感覚に近いと思えば良いかもしれません。日中は急なお客さんが来た場合や出掛けることを想定してある程度他人に見られても良い格好を選びますし、夜から寝るときにかけてはゆったりとした締め付けの少ない格好、料理をするときは油などが跳ねても良い格好などシチュエーションに合わせて服を選択することが多いはずです。

それと同じように実際に自分が担当する業務、シチュエーションをイメージしてみましょう。そうすれば、自分にとって必要な機能が何かなんとなくわかってきます。肉体労働が多い業務であれば伸縮性が大事になってきますし、屋外の業務が多い場合は通気性や速乾性も必要です。

検品作業や事務作業がメインの場合は複数の文房具類を扱うことになりますから、ポケットの広さや深さについても考慮に入れた方が賢明です。もちろん働き始めてからわかることが大半で完璧にシミュレーションすることは不可能ですが、自分が実際に担当する業務をイメージすることで作業服選びに失敗する確率は格段に減るでしょう。

作業服はどこで買うか?

自分に合った作業服をイメージしたら、いよいよ実際に購入します。購入する方法としては、通常の洋服を購入する方法となんら変わりありません。主に店頭で購入するか、通販で購入するかの2択になります。作業服選びは業務に慣れてきたのであれば通販での購入でも全く問題ないと思いますが、最初の数着は店頭で購入することをおすすめします。

先に述べたように、作業服は洋服と比べると通気性や伸縮性を重視するものですから、実際に手に取って選ぶことのメリットは大きくなります。試着も出来ますので、ぜひ店頭に足を運んで選びましょう。ただし、作業服は洋服と違い、専門店もしくはホームセンターでしか手に入れることが出来ません。

運転会社や倉庫業者の近くには作業服の専門店があることが多いものの、もしお近くに専門店が無い場合や品揃えがイマイチの場合は通販でカタログやサイトの情報を吟味して購入するのも良いでしょう。また店頭にしろ通販にしろ、複数着購入することでお得になるセールが行われていることも多いですが、最初の1着でこのセールを活用することはあまりおすすめ出来ません。

なぜなら前述したように、いくら業務を事前にシミュレーションしても実際に働き始めてからわかることが多いですし、着てみて勝手が違うなんてことも良くあります。こういったセールを活用するのは自分が仕事に慣れて、自分に合った作業服がわかってからにしましょう。

その方が長い目で見れば損をしにくくなります。

実は作業服選びは先輩に教えてもらうのが一番

見た目が少し怖そうな先輩がいたり、「習うより慣れろ」といった価値観がまだまだ残っているところも多いですので、作業服選びに限らず運送や倉庫業界は一つ一つのことに苦労する新人さんが多い業界です。

とはいえ、現在では業界自体の風土も変わって来ていますし、もし一見怖い先輩がいてもこれから長く一緒に働く仲間になります。いつまでも怖がってるわけにはいきませんから、可能であればどこかのタイミングで作業服の選び方について質問してみましょう。

最初は怖いかもしれませんが、きっと色々と詳しく教えてくれるはずです。実は先輩と新人が打ち解ける話題として作業服選びの話題はもってこいと言えます。百戦錬磨の先輩と新人では仕事内容の話はレベルが違い過ぎて難しいですが、かといってプライベートの話をするのも難しいでしょう。

そんな時に作業服の選び方を聞けば、先輩が言っていることは新人でも理解しやすいですし、教える先輩側としても自分の経験や知識を割りと容易に伝えられます。作業服選びの知識も得られて先輩と良好な人間関係を築くことが出来る一石二鳥な方法ですから、是非とも試してみましょう。

ペットボトルから作られる作業服

作業服は常に清潔に!会社の顔として自身と一緒に輝かせましょう

実際に作業服を購入し、仕事をし始めると作業服の汚れや痛みが目立つことに気が付くでしょう。作業しているのだから当然といえば当然ですね。ですが、どうせすぐ汚れる作業服だからといって、汚れたままにしておくのは厳禁です。

きちんと洗濯をし、アイロンを掛けて清潔に保ち、破れたり穴が開いたら買い替えましょう。特にお客様と顔を合わせて仕事をする機会の多い方はなおさらです。汚れた作業服で外に出ることは自身だけではなく、勤めている企業のイメージにも直結します。

ボロボロの作業服を着た作業者と綺麗な作業服を着た作業者、仮にスキルが同等だとしたらお客さんが次にどちらに仕事を依頼するのかは目に見えてわかるでしょう。自身の対応や言葉遣い、仕事ぶりと同様に着ている作業服も会社の顔であることを認識し、自分に合った作業服を身につけましょう。